ロンドンのソーホーにある完全アポイント制のブックストア、イデア・ブックスをご存じだろうか?ここは、カルト的人気を誇るブランド「ヴェトモン」の写真集など、ファッション&カルチャーシーンで話題のアートブックの出版から、ポップアップストアの立ち上げ、またレアな古書を取り扱う独立系の出版社だ。最近は、日本の代官山蔦屋でフェアを開催したり、ドーバー・ストリート・マーケットに在庫を持つなど、活躍の場はますます広がるばかり。

創業者は、アンジェラ・ヒルとデイヴィッド・オーウェンのカップル。現在20カ国以上に展開する関係で、出張の機会が多いのだそう。「提携するストアの海外イベントにはできるだけ参加するようにしているよ。ドーバー・ストリート・マーケットのシンガポールでのオープニングには行かれなかったんだけど。レアな古書を求めて東京やニューヨーク、ロサンゼルスやアムステルダムなど、世界中の古本屋を巡っているよ。」こう語るデイヴィッド。

今回は、魅力的な本を求めて旅に出ることの多い彼らに、お薦めの旅行先やインスピレーションを与えてくれる場所などをシェアしてもらった。

PAIR-ONE

左:デイヴィット・ホックニーのアートブックとMara スクエアジュエリーポーチ(ストームブルー)
右:『The Gentlewoman』とPanama ジップカレンシーケース(ブラック)

旅行は好き?
デイヴィッド(以下・D):旅先に着いてしまったらどんな所でも好きだよ。空港やユーロスターのターミナルが苦手だな。

旅行の中で好きなことは?
D:旅先では、歩くことが好きなので、可能な限り歩くようにしているよ。実際は、歩きながら携帯でインスタグラムとかEメールをチェックしているんだけどね。マンハッタンからブルックリンまでミーティングのために歩いたり、東京ではアップル・ウォッチの助けを借りて、本屋を巡って6マイルも歩いたり。アンジェラとはカリフォルニアのアルカナ・ブックストアを目指して5マイルにも渡って歩いたこともあるよ。歩きながら人々の生活を垣間見ることができるから楽しいよ。

アンジェラ(以下・A):私も旅先を歩くことが好きよ。歩くとしたら東京が一番楽しい。それから水泳も。大きなホテルのプールが大好きで、小さな形だけのスパプールは好きではないの。ブダペストにあるホテル・ド・キャップの塩水プールは最高よ。

旅行に欠かせないものは?
A:上質な日本製の煎茶。

D:サングラス。僕は色んなものを忘れやすくて、パソコンの充電器や水着、友人のウェディングに行く時もスーツを忘れたこともある。でも、サングラスを忘れたら本当に不機嫌になると思う。

佐藤昌三(著)『Ikebana : The Art of Arraging Flower』、 Burlington 48 Hour バッグ(ネイビー)

旅行をすることは、どうビジネスに影響を与えていると思う?
D:僕はなるべくホリデーを取らないようにしていて、毎日本当に忙しく働いている。だからこそ、出張に出掛ける時は、そこでの滞在を素晴らしいものにしようと考えているんだ。たとえば、可能な限り最高級のホテルに滞在したりしている。特に、歴史のある古いホテルが好きで、パリのザ・ブリストルや、オテル・デュ・キャップ・エデン・ロック、ロサンゼルスのシャトー、ニューヨークのザ・カーライル、フローレンスのフォー・シーズンズ、シンガポールのラッフルズ、それから東京ではホテル・オークラがお気に入りだね。この他にもまだまだ色々なホテルの名前を挙げられるよ!

このような歴史あるホテルは、完璧なサービスやデザインを提供し維持するために、様々なオペレーション手法を試していると思うんだ。お客さんが気が付かないような小さな努力から案大きなインスピレーションを受けることもある。例えば、フランス南西部のビアリッツにある朝食バーがあるんだけど、そこでは、完璧なワークシステムを構築していると思う。オーナーと彼の奥さんは地元から離れたことないようなタイプの人たちなんだけど、なにしろそこでのサービスは本当に素晴らしく、オペレーションが実にスムーズだ。僕は、そういう点を観察したいと思っている。

Screen Shot 2017-10-09 at 13.20.24

『パリ、テキサス』、Panama A4 ノートホルダー、ペンシルケース(レッド)

旅行したいと思わせてくれる本を5冊を挙げてみて。
D:僕は、その場所のことが詳しく書かれている本を読むと、その場所へ行きたくなる。村上春樹の『ノルウェーの森』は日本について学ぶきっかけになった。ジュリア・フィリップスの『You’ll Never Eat Lunch In This Town Again』はハリウッドについて詳しく知ることができるし、ジョーン・ディディオンの『Slouching Towards Bethlehem』はカリフォルニアのことを、『The Playboy Guia Ibiza and Ibiza』はイビザについて学べてお薦めだよ。

pair-3

左:ユルゲン・テナー(著)『Juergen Teller: The Clinic 』、Mara A5 ノートホルダー(ネイビー)
  右:『Comme de Garcon』、Panama A4 ノートホルダー(ナイルブルー)

誰よりも良いトラベルフォトを取るフォトグラファーは?
D:ヘルムート・ニュートンが撮るホテルルームや、ティナ・バーニーのロードアイランドとハンプトンズも素晴らしい。それから、ヴィム・ヴェンダースは、テキサスやアメリカの西部の写真を撮らせたら一番だね。

A:ステファン・ショア、ジャスティン・カーランド、それからユルゲン・テナー。

お薦めのファッションブックは?
D:『Comme des Garçons 1975-1982』

A:マーク・ボースウィックの『Synthetic Voices』と、日本の本で「ガールズ・ファッションズ」というのがあって、それはとっても探すのに苦労したわ。

pair-2

左:デイヴィッド・ホックニー(著)『Photographs of China』、Burlington ポーチ M(ストームブルー)
右:ティナ・バーニー(著)『Theater of Manners』、Mara A5 ノートホルダー(ウィンターベリー)

お薦めのフォトブックは?
D:ティナ・バーニーの『Theatre of Manners』

A:私も同感!

お薦めのアートブックは?
2人:東京のギャラリー、ワコウ・ワークス・オブ・アート出版の『ヴォルフガング・ティルマンス』

Screen Shot 2017-10-09 at 13.20.10

ジェリー・セインフェルド(著)『Sein Language 』、Mara サングラスケース(ストームブルー)

お薦めのトラベルブックは?
D:デイヴィッド・ホックニーの『Photograph of China』

A:ヴィム・ヴェンダース監督の『パリ、テキサス』

お薦めのミュージックブックは?
D:マイク・ウェストの『Bow Wow Wow』(1983)

A:ロックバンド、トーキング・ヘッズのファン雑誌セット。

pair7small

左:『The 30 Years of L’Uomo』、Mara A5 ノートホルダー(ウィンターベリー)/ 右:『Legendary Parties』 Portobello ダイアリー(ネイビー)

お薦めのフィルムブックは?
D:『パリ、テキサス

A:『The Book of MASH』(フィルムじゃなくてテレビシリーズだけど、とってもいいわ!)

お薦めのインテリアブックは?
D:『Jansen Decoration』(1971)

A:『Best of Case Vogue』と『Interior Book I and II』日本のインテリアは素晴らしいわ。

pair6small

左:ジュディス・カー(著)『おちゃのじかんにきたとら』、 Panama クロスボディバッグ(フューシャ
右:ギャビン・マクスウェル(著)『かわうそ物語』、Panama コインケース(フューシャ)

ロンドンのお薦めのブックストアはどこ?
D:もちろん、僕たちのお店。アポイント制だから予約をしてね。このスタイルが最高のサービスを提供できると思ってスタートしたよ。

パリだったらどのブックストアをお薦めする?
D:パリなら、どこを歩いても素敵なブックストアを見つけることが出来るさ。

pair4small

左:『Stephen Shore: Survey pictured 』、Burlington ボストンバッグ(ネイビー) / 右:『Superstudio』、Maraカードケース(シルバー)

ニューヨークのお薦めブックストアは?
D:「ストランド」かな。

東京なら?
D:代官山のTサイト。朝8時から夜中の2時までやっていて、大学のキャンパスのように広い。

世界一のブックストアは?
D:僕らのインスタグラムかな。誰でもどこでもいつでもアクセスできるしね。

Screen Shot 2017-10-09 at 13.18.51

アガサ・クリスティ(著)『ミス・マープル』、Soho ノートブック(グリーン)

古書を探すのでお気に入りの場所はある?
D:東京だね。1970年代から80年にかけての最高の本が見つかるよ。その頃の日本は景気が良かったから、ヨーロッパやアメリカのアート、ファッション、フォトブックをみんな買っていたみたい。だからレアな本が見つけやすいんだ。

インスピレーションを与えてくれる人は?
D:スケートボードレーベル「パレス」のレヴとガレース。「ヴェトモン」のデムナとグラム。

A:「ヴェトモン」のデムナ、川久保玲、マルタン・マルジェラ、ジョー・マッケナ、カミラ・ニッカーソン、「シャネル」のクリエイティブ・コンサルタントを務めるアマンダ・ハーレック、それからイギリス版『ヴォーグ』のファッション・エディターを務めていたソフィー・ヒックス。

素晴らしい読み物が置いてあるのは、どこ?
D:日本のレストランのメニューはよく書かれているとおもう。グーグル・トランスレートのアプリで読むんだ。

A:ロンドンのレストラン「チルターン・ファイヤハウス」の入り口には1970年代の素晴らしいフォトマガジンが置いてある。
写真:ハビエル・マス 

SHARE
Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter